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2023年11月

アムフォテリシンB(AmB)は

 最も強力な抗真菌薬の一つである。ただ腎臓に対する強い副作用が課題であること、AmBが効果を発揮する機構についても議論が継続中だった。その中研究者らは、AmBが真菌細胞の外にスポンジ様の集合体を形成し、これが膜組織からエルゴステロールを抽出するため、エルゴステロールを失った膜タンパク質はその機能を失うと考えた[1]。そこで今回 AmBとエルゴステロールとの錯体が固体NMRによって追究された。AmBは人の細胞膜にあるコレステロールとも同様の錯体を形成することもわかった。これが腎臓細胞にダメージを与えている可能性がある。さらにNMRデータは、エルゴステロールやコレステロールは、AmBに含まれるアミノ糖の水酸基と水素結合ネットワークを形成することを示していた。そこで水酸基の立体化学を反転させたところ毒性は低下したものの活性も低下した。ついで検討した結果、AmBのカルボキシル基をアミド基に置き換えることによって低毒性で活性が同様なAmBの類縁体が導かれた。作用の機構に関する議論は継続するものの、今回の化合物に関するフェーズ1臨床試験が開始されている。

 スポンジ様、凡人には難しい。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 20, p. 4.

DOI: 10.1038/s41586-023-06710-4

23.11.30

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アリゾナ大学の研究チームは

 リンモノオキシドやリンモノニトリドのような分子における電子遷移によって放出されるシグナルを検出した[1]。シグナルは、銀河系の中心から74千光年離れた分子雲に由来する。ちなみに地球は銀河系の中心から26千光年の場所に位置している。リンは、主に超新星によって創られると信じられている。ただ天の川のある場所では、物質が薄く広がり、十分に大きな星を形成するための巨大な爆発がおこらないことがある。今回のシグナルはそのような超新星が存在ない場所からのものである。これに対して二つの可能性が示唆された。より小さな星もまたリンを生み出す可能性であり、これは宇宙のその近傍の元素の量の矛盾を説明し得る。もう一つは、これまで天文学者が発見していたエリアからかなり離れた場所に居住可能な地域があることを示唆している。DNAのようなリンを含む生体分子はより複雑であるものの、より単純な分子の発見は、その元素が利用できること、地球から遠く離れた場所にも生命体が暮らしている可能性を示している。

 天文学者が、言ってんねんもんなあ。

[1] Chemical & Engineering News 2022 November 20, p. 5.

DOI: 10.1038/s41586-023-06616-1

23.11.29

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大量のギンザケが

 何年にも渡って不可解な死を遂げていた。太平洋岸北西部の都市河川でのことである。2020年研究者らは、6PPDがその原因であると特定した[1]。6PPDはタイヤゴムの添加物で酸化防止剤である。ただ酸化反応よって生じる6PPD–キノンを含む水をサケが飲むと数時間以内に死に至る [2]。そこでこの化合物の使用を禁止することはサケや魚を保護するという点で大きな意味を持つために、米国環境保護局(EPA)に誓願書が提出された。今後数ヶ月を経て、6PPDの規制のルールを制定したり、6PPDとその副生成物の健康や環境に対するリスクをより深く理解するためのデータが集められることになる。さらに6PPDを使う企業や輸入業者は健康への影響に関する未発表の研究結果の報告を必要とする有害物質規制法に従ったルールがまとめられるだろう。それに対してタイヤ製造協会は6PPD、その副生成物や6PPDの代替物に関する適切な情報を提供したいとしているものの、6PPDはタイヤでは必要不可欠な化合物であり、代替物が連邦政府の安全規制に適合しているかどうかは現状ではわかっていない。

 6PPD、サケは避けたい。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 15.

DOI: 10.1126/science.abd695

[2] DOI: 10.1021/acs.estlett.2c00467

6PPD: N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、その芳香環が酸化されるとキノンを与える。

23.11.28

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米国第8巡回区控訴裁判所は

 11月2日、環境保護局(EPA)が2021年に発表した、神経毒性のある殺虫剤を食品に使用することを禁止する規則を無効とする判決を下した[1]。判決はまた、クロロピリホスをテンサイ、大豆、特定の果物や野菜などの作物に安全に使用できるかどうかを再評価するようEPAに命じている。意見書では、EPAは農家や製造業者が言う恩恵を考慮しなかったこと、またEPAはクロロピリホスを特定の穀物には利用できるかどうかを考慮せず、全面禁止と言う一つの策にだけ照準を合わせたことなどが判決には記されている。クロロピリホスに関する議論は10年以上継続している。2007年環境団体がEPAに対して、クロロピリホスは発達中の子供の脳へ悪い影響を及ぼすと言うことから禁止を請願した。なお今回の控訴裁判所の決定に対して環境法律グループは落胆し、かなり有害な化合物に、農夫の方や子供たちが再び晒されることになると述べている。いくつかの企業は既にクロロピリホスの製造をやめており、米国でのそのセールスも減少していた。一方で禁止に反対する企業は、クロロピリホスを使わないと経費増と収穫量の低下が見込まれると主張している。

 判決が出ても、完結しないです。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 14.

23.11.27

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臭素化植物油(BVO)は

 ソーダやスポーツ飲料の柑橘系の香りをトップまで漂わせるために乳化剤として使われていた[1]。ただ多くの飲料メーカーは10年ほど前に、健康上の懸念からその利用をやめた。動物での実験は、臭素が細胞組織に蓄積すると甲状腺へ負の影響があることを示していた。1970年FDAは、BVOは一般的に安全と見られる食品(GRAS)ではないと宣言したが、食品添加物として少量の利用は認めていた。その後もBVOの安全性に関する研究は継続し、FDAは今回BVOの食品添加物としての許可を取り消すことになった。BVOは今でも、いわゆるノーブランド製品やあまり知られていないブランドの製品で使われている。このFDAの行動は、カリフォルニアがBVOと他に三つの化合物の使用を禁止する法案を成立させた数週間後である。なお他の化合物は、臭素酸カリウム、プロピルパラベンと染料の赤色3号である。このうちFDAはキャンディなどに広く使われている赤色3号の安全性を検証しており、いずれ結果が公表されるはずである。

 臭素化植物油、これで収束かな。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 14.

23.11.26

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タンパク質や

 脂質、生体細胞に繋がった複雑な糖鎖は、細胞内シグナル伝達や他の生物的な機能の主役である。その相互作用を研究することは、細胞内の相互作用を壊す、あるいは向上させることをベースにした治療方法の開発の一助になる。ただ糖鎖分子の、分析のための抽出や、従来の構造生物技術を使ったイメージングは難しい。柔軟な糖鎖分子は常に違ったポーズである。その中研究者らは、ナノエレクトロスプレーイオンビーム蒸着の新たな技術と走査型トンネル顕微鏡法(STM)とを組合せて、タンパク質あるいは脂質のどちらかに結合した糖鎖の自然な状態を観測した[1]。STMはナノ粒子の観測では既に利用されているものの、より柔軟な糖鎖は通常の蒸着法ではしばしば壊れてしまう。一方でナノエレクトロスプレーイオンビーム蒸着を使うと、分子はチャンバーに入る前に正に帯電し、正に帯電した着地表面にゆっくりと落ちる。この方法を用いて研究者らは、RNase BやMUC1と呼ばれるN-グリコタンパク質酵素を含む多くの複雑なグリカンを撮像した。なおこれらのグリカンはガン細胞でしばしば観測されているものである。

 グリカンについてご理解を

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 8.

DOI: 10.1126/science.adh3856

23.11.25

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キノリンのような

 窒素原子を既に含んでいる芳香族化合物のC-to-N交換を可能にする反応が報告された[1]。これは研究チームが既に発表している芳香環の炭素原子の窒素原子への交換[2]と合わせて、医薬品候補合成を容易にする系である。研究者らはまずキノリンをN-オキシドに酸化して、ついで光によって転位反応を引き起こす。さらにオゾン分解によって鍵中間体を開裂し、カルバミン酸アンモニウム塩を用いて、窒素原子の挿入と炭素原子の取り出しの後、閉環させる。これら全てをワンポットで行うことができる。この有用性を示すために研究者らは、骨髄移植の後の厄介な課題に対応できる医薬品であるベルモスジル前駆体のグラムスケールでの合成を行った。この単一元素置換反応は医薬品化学にとって魅力的である一方、アルケンやエステル基が存在する場合には、望ましくない副反応も進行する可能性がある。そこで研究チームは置換基や骨格を気にせずに、より多くの芳香族化合物へ適用できる反応開発にチャレンジしたいとしている。

 チャレンジで、レンジを広げたい。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 7.

DOI: 10.1038/s41586-023-06613-4).

[2] DOI: 10.1126/science.adj5331(23.10.28村井君のブログ)

23.11.24

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IKCOC-15

 本年5月にご逝去された吉田善一先生が始められた国際会議が15回を数えた。3年に一回だけど、コロナのため5年ぶりである。お琴と尺八の演奏に始まり、吉田善一先生を追悼するお話の後、オープニングレクチャー。IKCOC prizeを受賞されたSchreiber先生の分子ノリに関する講演。伊藤嘉彦先生との繋がり。新幹線をバックにしたショット。ついで参加登録した皆さんが参加できるレセプションに移った。Schreiber先生ここでは、本年1月にご逝去された岸義人先生のお話をされた。会場は移動するのも難しいほどの賑わい。翌日の朝、Buchwald先生の基調講演。C-Nアミノ化反応に至った経緯。1983年にChemLett誌に掲載された右田先生らの論文内容も登場した。その後、いわゆるBuchwald配位子に至った経緯、それが可能にしたアミノ化反応の例を紹介された。それから4日間、ハイ・クオリティなサイエンスに浸った。お世話をされた多くの方々に感謝です。

 IKCOC、異国からも300名を超える参加者があったとのことです。

23.11.23

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化学反応で一旦

 鏡像異性体混合物ができてしまうと、その異性体を分けて片方は捨てること以外にいい方法はない。ちなみに微視的可逆性の原理は、欲しくない鏡像異性体をフリップできる段階は、それがもとに戻り得ることを示す。そこで異性体混合物を単一にするためには二つの段階を必要とする。すなわち欲しくない異性体の立体化学の情報を消すこと、ついでそれを期待の構造にマッチさせることである。この脱ラセミ化反応はこれまで二つの異なる触媒によって行われてきた。それに対してここでは、単一のチタン触媒とキラルリン酸配位子が使われた[1]。紫色光が、配位子から電子を金属中心に移動させて金属が還元されると、これがラジカル反応を促進し、アルコールに隣接する炭素–炭素結合が切断されてアキラル分子になる。ついでチタンはその役割が変わり、典型的な遷移金属触媒として作用してもとの分子の期待の異性体を与える。この反応で配位子は、欲しくない異性体の結合開裂を助けている。一回の反応の立体選択性は高くないものの反応の繰り返しで選択性が増幅されている。なお反応は二級、三級の環状アルコールや鎖状のアミノアルコールで効果的である。

 ラセミ、カワセミは知らんやろうなあ。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 5.

DOI: 10.1126/science.adj0040

23.11.22

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タンパク質構造予測

 ソフトウエアAlphaFoldを開発したDeepMindのチームは、10月31日モデルをタンパク質から、配位子、核酸に拡大し、アップデートされたバージョンには翻訳後修飾も含むことをアナウンスした[1]。この発表はワシントン大学のグループが開発するRoseTTA-Foldモデルに続くものである。なおどちらのチームも拡大するために新しいソフトウエアや利用できるコードで、より広い科学コミュニティーが利用できるものを現状では作成していない。生体分子やそれと相互作用し得る化合物をモデル化することは、創薬への応用の観点からも注目され、製薬企業やスタートアップ企業はここへ投資をしている。例えば先のAlphaFoldを用いた新薬のデザインができる研究所をDeepMindは立ち上げた。このコンピューターによるタンパク質の構造のモデル化や設計の迅速な開発は、薬やワクチン設計をスピードアップする一方で有害な応用も懸念される。そこでタンパク質研究に関するAI 利用の際の任意のガイドラインをつくることが10月25日開催のサミットで既に同意されている[2]。

サミットで、さっと決まったのでしょうか。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 6.

[2] 23.11.20村井君のブログ

23.11.21

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人工知能の開発者は

 悪者が道具を使っているのを追跡しその安全性を向上させるようにという大統領行政命令が発せられた[1]。その後すぐに政府や法人の代表者が米国に集まって人工知能(AI)のリスクについてのサミットが開かれた。28の国がその開発を継続するとともに、そのリスクに関する研究も求めた。化学系企業の多くは研究でAIをそれほどは活用していない。ただ特別なAIを使っている化学者らが、システムでどのように安全装置を構築するかを話し合い始めた。その一つがAIタンパク質を設計する拠点であるタンパク質設計機関(IPD)だ。研究者らと規制当局が同意した一つは、生物合成企業は有害な可能性のある配列に関する受注すべてを検査することである。いくつかの企業はすでに実施しているが、米国ではまもなく連邦政府の基金によって推進されたライフサイエンス研究すべてで、その試験が必要になる予定である。いずれにしても規制当局はAIがもたらすリスクを研究し続ける必要がある。予期しない脅威が発生する可能性へも備えるために。

 知能、こっちのうほうへも使うべし。

[1] Chemical & Engineering News 2023 November 6/13, p. 5.

23.11.20

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クモの死骸を

 大学院生が、研究室の忘れられたコーナーで見つけて、なぜそれが巻き上がっているのか疑問に思った[1]。彼女は、ゴムやゲルのような伝統的ではない材料を使ったソフトロボティクスの研究室に所属している。そこで彼女はクモの手足が水力で動くことを知った。ついで死んだクモを小さな水圧アクチュエーターに変えることができることに気づいた。彼女と彼女の同僚は、オオカミグモを安楽死させ、針をクモの背中に刺し、強力瞬間接着剤で固定して封をした。これによってシリンジで圧力を制御させて、クモの足を開閉させることに成功した。結果は型破りであるものの、それは小さくてデリケートな物体を効率よく掴むことができるグリッパーになった。研究室の先生は「クモは自然が私たちに与えてくれたロボティックの成分である。生き物由来の普段使っている皮や木から制作しているメカニカルデバイスとの違いはほとんどない。ただしクモは、生分解性である」とコメントしている。この成果には2023年のイグノーベル賞が授与された。

 クモ、工夫も大切

[1] Chemical & Engineering News 2023, October 30, p. 29.

DOI: 10.1002/advs.202201174

23.11.19

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昨年販売された

 トップ10医薬品のうち、小分子医薬品の割合は40%だった。他は複雑なバイオ医薬品である。ただしこの数字は、いくつかのバイオ医薬品ブロックバスターにかかる巨大なコストを考えると少々違ってくる。世界的なレベルでは、すべての医薬品のおよそ90%が小分子医薬品である[1]。ただしばらく前には、低分子医薬品は流行遅れになると見られていた。最近のバイオ技術によって製薬企業は、大きなペプチド、組換えタンパク質、単クローン性の抗体、抗体医薬品類縁体、融合タンパク質のようなバイオ医薬品を、コスト効率よく、製造することが可能になっている。ただし低分子量の有機化合物は、経口投与できること、細胞膜を透過し、細胞内標的に到達できることから、100年以上に渡って医薬品の主力である。消滅するというよりもむしろ、治療の武器として重要な位置を占め続けている。過去10年間の、技術、合成の方法論、生薬学研究の発展が、革新的で独創的な低分子医薬品に、より多くの機会を付与している。

low molecular weight、低分子の英文やし。

[1] Chemical & Engineering News 2023, October 30, p. 29.

DOI: 10.1016/j.medidd.2020.100075

23.11.18

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お菓子屋さんは毎年

 およそ90億個のキャンディーコーンを製造する。ここではその明るく強烈な色に隠された製造方法や化学について紹介する[1]。キャンディーコーンは、ゼニアオイクリームと呼ばれるキャンディーである。製造業者は、柔らかい糖菓とフラッペ、着色剤、香料とを組合せてつくる。コーンスターチがキャンディーから湿気を除去して乾燥する。ついで乾燥したキャンディーコーンを金属の回転鍋に入れて、輝きを持たせるために、セラックワックスでコートする。キャンディーコーンの色は、食品用染料由来である。これらはアゾ染料であるタルトラジン(黄色5号)やサンセットイエロー(黄色6号)を含む。いずれもアゾ基とスルホン酸ナトリウム部位を含む。エリスロシン(赤色3号)は、お菓子屋さんがしばしば利用する別の染料である。製造業者はさらに合成染料の代わりに、ウコンやβ–カロテンで色付けした別のタイプのキャンディーコーンも製造する。

 キャンディー、食べすぎたら、あきゃんでぃー。

[1] Chemical & Engineering News 20203 October 30, p. 27.

23.11.17

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太平洋イチイの皮から

 抽出された化合物であるタキソールは、1960年代初期に有望な抗ガン化合物であることが示された[1]。1970年代は、その構造や作用機序を明らかにすることに注力されていたが、1990年代にはパクリタキソール供給の難しさが臨床試験の障害になってきた。1991年のC&ENのカバーストーリーはそのジレンマを伝えている。患者さん一人を治療するために、イチイの木が三本必要であり、また皮を得ると同時に木は殺さなければならず、大きな環境負荷でもあった。さらに複雑な化学構造式が有機合成を難しくさせた。そこで生物学的なアプローチと合成化学との組合せによる合成や、1990年代の最も大きな挑戦的課題だった合成経路開発も広く行われた。その中、より手に入りやすく速く成長する英国の低木であるイチイから抽出した分子から始める部分合成が成功し、Bristol Myers Squibb社がタキソールを商業化、ブロックバスター薬になった。その後このプロセスは、植物細胞発酵プロセスに置き換わった。

 タキソール、ないと泣きそ〜るや。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 30, p. 25.

DOI: 10.1073/pnas.2313374120

23.11.16

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宇宙ゴミが

 大気中に再び入ると、摩擦熱でそれらは揮発する。この揮発した金属が降下するにつれて凝縮し、成層圏のエアロゾル粒子になることが報告された[1]。この発見は、成層圏エアロゾルプロセスに関するミッション(SABRE)の一部で、今年の2月、3月に高度19 kmまでの成層圏でサンプリングをした結果である。隕石、火山、揮発した宇宙船から2ダースほどの元素が検出された。隕石は、ナトリウム、マグネシウム、クロム、鉄やニッケルが主であるが、自然から混入するとは考えることができないアルミ、銅、鉛、リチウムも検出された。これらは宇宙船を組立てる時の元素と一致する。これらのことから、宇宙へのロケットの打ち上げは、成層圏で進行している化学を変えてしまう可能性があると考えることができるが、実際にどのような効果であるかは現状では分かってはいない。今後さらに成層圏化学を広く理解するデータを研究者らは集めたいとしている。

 成層圏も、清掃して、宇宙へのチャレンジも、成功させたい。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 30, p. 8.

DOI: 10.1073/pnas.2313374120

23.11.15

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NASAの

 天体着陸船InSightからのデータをもとに、火星の地震分析の詳細が、2021年サイエンス誌に掲載された。ただこの報告は、火星のコアのサイズを30%程度高く見積もっていた。地震科学者は、圧力波や横波がどのように動くのかをもとに惑星の構造を推定する。圧力波は、固体、液体の両方を通して伝播する一方で、横波は液体のみを移動する。2021年の研究では、惑星の真ん中で液体表面に当たって跳ね返った横波を観測したと考えられた。研究者らは、液体の鉄のコアと固体のシリケート地殻の境界が示されていると想定し、コアがより大きく、これまでに推定されていたよりも密度が小さいと結論づけた。このような特徴を有するコアは、水素、硫黄、酸素、炭素のような軽い元素に鉄やニッケルを含む。ただしこれらの軽い元素の揮発性や火星の条件を考慮すると、あり得ない特性であると宇宙化学者は指摘していた。そこで今回二つの研究グループが、隕石の衝突や圧力波が、融解したシリケートを通過する地震によって引き起こされる数十の激震も加えて分析を行なった[1]。その結果、火星の殻は、比較的密になった液体の鉄で、その周りに融解したシリケートの層が存在すると結論づけられ、軽い元素に関する問題は除外された。

 軽い元素は、幻想でしたか。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 30, p. 8.

DOI: 10.1038/ s41586-023-06586-4 and DOI: 10.1038/ s41586-023-06601-8

23.11.14

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コロナが蔓延する前の2月上旬

 吉田神社のお祭りの日、三条の研究所を見学する機会を得た。その理念や取組み、見応えのある創業記念館に圧倒された。それから2年半ほど経過したある日、その企業のスタッフの方に訪ねていただいた。何かを分析するための新しいラインナップ、サンプルは固体、液体、気体を問わず、微量分析もできる。もちろん混ぜ物も対象にできる。ということも含めたお話と分厚い資料をいただいた。そのあと「ところで先生ゴルフされますよねえ」・・・「はい」で新たな資料が出てきた。そこには2022年の女子プロゴルフツアー開幕戦で優勝した西郷真央選手の笑顔があった。思わず「今日いただいた資料の中で、最も貴重ですねえ」と言ってしまった。ちなみに西郷選手、昨年のトーナメントの前半で5勝して海外のツアーに参戦したものの、上位に名を連ねることも少なくなってきた。それでも貴重なファイルが西郷選手を応援する気持ちを駆動させた。今年も応援するも難しい時が流れた。そんな中「伊藤園レディースゴルフトーナメント」で優勝を勝ち取った。西郷真央選手、優勝おめでとうございます。

精密機器もゴルフも精度の高さが肝、が正解やど。

23.11.13

 

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シクロ[n]カーボンが

 現在オックスフォード大学の教授である研究者の背後にあった。彼が博士研究員だった頃、C18即ち18個の炭素が単結合と三重結合で輪になった化合物の合成し挑戦したものの、難しすぎてその当時は見捨てた。2019年企業の研究者と共に、18炭素同素体の合成に成功した。それは異常に安定で、二重に芳香族性を示した。即ち環に並行と垂直でいずれも18π電子で、それらが非局在化している。それに対して4π電子系である反芳香族化合物では、電子は非局在化せず不安定になる可能性がある。その中今回、宇宙空間には存在するかも知れない新たな炭素同素体であるC16が、先の研究者らによって合成された[1]。原子間顕微鏡(AFM)とトンネル顕微鏡(STM)のチップを用いてC16を発生させた。それは円形で、さらにC16アニオンは楕円形だった。AMFとSTMはC16の結合距離がかなり異なっていることを示し、電子は非局在化していないこと、その結果反芳香族であることが明らかにされた。

 C16、始終苦労している。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 30, p. 7.

DOI: 10.1038/s41586-023-06566-8

23.11.12

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二つの四員環が

 一つの炭素を共有している1-アザスピロ[3•3]ヘプタンは、多くの医薬品の基本骨格であるピペリジンと同様に作用する。この新たな合成法を、ウクライナ・キーウにある製薬企業の研究者らが開発した[1]。2010年にこの骨格がピペリジンと同様の働きや等電子であることが最初に提案されて以降、およそ100の論文と500の特許、およそ7000の誘導体が公開されている。この中今回、一置換1-アザスピロ[3•3]ヘプタン合成として、まずは環内のアルケンとクロロスルホニルイソシアナートとの熱的[2+2]環化付加反応を利用しスピロ環状β-ラクタムが導かれた。ついでその還元反応で目的化合物を得た。さらに研究者らはこの方法を用いて、鎮痛剤であるブピバカインを合成し、マウスで試験したところ、麻酔特性を示した。医薬品化学者はしばしば、リード化合物にユニークな生物学的な等価体を導入しようとするものの、素晴らしいアイデアが実際には悲しい結末に至ることも多い。その中、アザスピロ[3•3]ヘプタンも10年以上前に提案されて、細々と合成されていたが、今回の成果は、基本骨格のさらなる官能基化や、複雑な分子への導入のハードルを下げるものである。

 アザスピロ、有難うござ〜ます。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 30, p. 5.

DOI:10.1002/anie.202311583

23.11.11

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PFASは

 大気、水、土壌で見つかる合成化合物である。飲料水にも残存し、気になるレベルの量が魚、動物や人の血液の中に蓄積し、健康に対する懸念材料である。いくつかのPFASはすでに使われていないものの、その代替物も有害である可能性のあるPFASだ。しかもこれらの新たなPFASを検出し追跡することは挑戦的な課題である。民間の多くの研究所は40種類ほどのPFASを対象にしているものの、実際には14000種類以上のPFASが、米国環境保護局(EPA)のリストには掲載されている。それらは油、水や熱に対する耐久性を生み出す。そこで研究者らは新たなPFASの検出方法を開発した[1]。ここではPFASのサイズやかたちを区別するためにイオン移動度分光分析法が利用されている。この方法によって既知のPFAS 36種類とこれまでに知られていなかった11種類が、ノースキャロライナ、ケープ・フィアー川から検出された。このうち8種類はEPAのリストになかった。

 イオン移動度が、堂々としている、い〜どう。

[1] Chemical & Engineering News October 30, p. 3.

DOI:10.1126/sciadv.adj7048

23.11.10

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温室効果ガスの

 2.5–3.5%を占める航空業界では、持続可能な航空燃料(SAF)が大きな話題である[1]。SAFの生産は全て、再生可能化学原料(フィードストック)である。最も一般的なプロセスは、水素処理したエステルや脂肪酸(HEFA)を使い、脂肪やオイルをジェット燃料に変換する。別の有望なアプローチは、有機廃棄物をガス化し、合成ガス(水素と一酸化炭素)を、Fischer-Tropsch反応で、長鎖炭化水素に変換する方法である。ここでユナイテッドエアラインはSAFの明るい見通しに関する広告を、セサミストリートのオスカーにお願いした。ユナイテッドが用意したオスカーのオフィス。鳥かご、バスケットボール、古いタイプライター、他の安物が並べられた机。オスカーのトレードマークである亜鉛メッキされたスチール製のゴミ箱。ユナイテット職員がオスカーに言う「人はもっとゴミに夢中になるよ」、ついで広告は、SAFが古いクッキングオイル、油脂、木質バイオマス、農業のかすから、いかに製造されているかを説明し、いずれバナナの皮も、航空機を飛ばす一助になるとオスカーに話す。現状、ユナイテッドの燃料消費の0.1%がSAFではあるが、このプログラムからのPR効果を得ているらしい。

オスカー、お留守っか〜。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 23, p. 40.

23.11.9

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WD-40は

 主に北米で流通している防錆潤滑剤である[1]。ドアの軋む音やボルトがフリーズしてしまった時、庭に置き忘れた道具が錆びてしまった時に役に立つ。それが手に入らなくなるという噂が、カナダ、ハリファックスからバンクーバーまで広がっていった。厳しい環境規制のためであると言う。ただこのWD-40に関する噂は、正確さを欠いた小さなネタによって広まったものだった。カナダでは、グランドレベルでのオゾンの発生を抑制するために、揮発性有機化合物(VOC)を削減する新たなルールを公開した。それでも名祖であるWD-40がなくなることはないと企業は指摘する、カナダのWD-40エアロゾルの製品安全データシートによれば、それは小さな赤いストローが取り付けられたもので、溶媒としての脂肪族炭化水素が全体の70%で、他はベースオイルや二酸化炭素である。新しいWD-40では、揮発性炭化水素が揮発しにくいものに置き換えられているが他はそのままであり、魔法のような製法は70年間変わりないとWD-40のスポークスマンは語る。実際にカナダで販売予定のそれは、長年米国で販売されていたものと同じである。ちなみにWD-40の様々な使用法:車やトラックの外装にへばりついた鳥の糞を落とす。野球のミットを慣らす。エンジンルームに入り込んだ大蛇を追い出す などがあるらしい。

 大蛇が入る、一大事や。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 23, p. 40.

23.11.8

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長い間待ったが

 終わった[1]。日本野球機構(NPB)の歴史の中で二度目である。阪神タイガースは日本でベストなチームだ。今回のシリーズは最後までもつれ込んだ。ただ最終戦は一方的な展開になった。タイガースが得点を取らないイニングでも、選手はドアをノックし、ボールに食らいついていた。チームのエースである青柳晃洋投手(2021, 2022は13勝でセリーグの最多勝投手)は、今年の残念な結果(防御率4.57、8勝6敗)の後で、この日のマウンドに立った。対する相手は第2戦で勝利した宮城投手。村上投手と山本投手が、二つの試合で良かったり悪かったように、この試合では宮城投手は良くはなかった。タイガースは5回に彼を追い詰めて5得点になり、彼は降板した。関西でのパーティーは三か所で行われた:京セラドーム大阪(試合が行われた球場)、甲子園球場(パブリックビューイング)と道頓堀川(ジャンパー)。チャンピオンとしてオフシーズンを楽しんでください。やったぞ!いいぞ、阪神タイガース!有難う。

 タイガースのナイスガイ、誰かな?監督でしょう、納得。

[1] Hanshin Tigers English News (Nothing Ventured, Nothing Gained)

https://www.thehanshintigers.com/2023/11/06/japan-series-game-7-日本一-the-38-year-wait-is-over/

23.11.7

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ノイジー選手の

 ソロホームラン、さらにデッドボールも含めて満塁になった。好調な選手が追加点を生んでくれるに違いないという期待とは裏腹に、山本投手の前に0点で終わった。その裏あえなく逆転されてこの日のゲームを落とした。この流れの中の第7戦、勝てる気もせず途中経過も確かめず、若者たちと久しぶりの懇親会。最近の話題に盛り上がる炭火焼き肉のお店。トングを使って肉を焼く。(オリックスの主力は頓宮選手)ワイワイ話しているとき「野球中継見てるの??」というラインが入った。もしやと思いネットで見ると、内心ウオーである。それでも何事もなかったように懇親を続けてお開きに。同じ頃、日本一が確定した。ここで虎ファンであることを白状した。タクシーの中、ラジオは試合の余韻を伝えていた。岡田監督、近本選手のインタビューを聞きながら家に着く。午前0時を過ぎる頃「9月14日は予行演習でこの日が本番、今日は皆が主役(ミエちゃんも)」から始まったビールかけ。この日を逃すと次はあの世からかと思っていた。岡田監督本当に有難うございました。

 ノイジー選手の意地が、日本一を手繰り寄せた。

23.11.6

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電子の量子状態を

 制御することは、量子情報処理にとって極めて重要である。これまで金属や半導体基板に連結した分子を使って、一電子の量子スピンを他へ伝達することができることが知られていた。今回これは分子が大きく関わる現象であることが明らかにされた[1]。スピンは電子による磁極であり、上向きは北、下向きは南である。また右巻き、左巻きという分子のキラリティーは、異なるスピンを有する電子が、材料の中をどのように動くかに影響する。いわゆるキラリティー誘導スピン選択性(CISS)として知られている現象である。一連の電子は近傍の電子のスピンに影響し、金属や半導体の電子構造が現象を引き起こす。これを実証するために研究者らは、配向を変化させることができるネマチィク液晶をつくり、分子を磁場に沿って配列させ、そこで凍結させた。凍結したサンプルを回転させることによって、結晶のキラリティーを変化させることができる。研究者らが分子の一方の端を光で励起させると、電子は別の端に移動した。上向き、下向きのスピンをもった電子はキラル分子の配向に依存し、特定のスピンを得る割合は、対称分子の場合よりも47%高かった。

キラル配向が、はいこうですとスピンを決める。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 23, p. 7.

DOI:10.1063/5.0169055

23.11.5

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持続可能な電力を得るために

 多くの研究チームは、人の動き、血液の流れや心臓の鼓動のようなものからエネルギーを集めようとしている。圧電材料は、機械的変形を電気に変換できるものの、分子の熱的な動きを利用できる実際的なデバイスは未だ開発されていなかった。その中研究者らは、圧電性酸化亜鉛で幅25 nm、長さ3.4μmのブラシのような配列の二つの電極をつくった[1]。そのうちの一つを金でコートした。ついでこのナノワイヤにn-オクタンを注ぎ、二つの電極が接することができるようなラセン構造にして、それをエポキシで包み込んだ。液体の中の分子がナノワイヤと衝突すると、曲がったり、くねくねしたりして、小さな量の電気が生じる。実際に室温で4 cm2のデバイスから2.28 mV、2.47 nAの電気が発生した。研究者らはこの分子の熱的な動きから電気を得るという概念実証の成果をさらに拡大し、より大きなデバイスの作成、他の液体、圧電材料やデバイスの構造を試験したいとしている。

 圧電が、熱いでん。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 23, p. 7.

DOI:10.1063/5.0169055

23.11.4

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レオナルド・ダ・ビンチの

 モナリザと最後の晩餐から得たマイクロサンプルの分析が行われた[1]。レオナルドはしばしば下塗りの方法を微調整しているが、通常二つの鉛塩であるPbCO3とPb3(CO3)2(OH)2との混合物である鉛白を含むオイルがもとになる製法から始めていた。その中研究者らはシンクロトロンX線回折を用いてモナリザの下層を分析したところ、予想していなかった成分を発見した。それはアルカリ条件下でのみ安定な鉛ナクル石であるPb5(CO3)3O(OH)2だった。FTIRを使った分析は、鉛ナクル石は、油と酸化鉛との反応の副生成物でブレンステッド塩基として作用することを示していた。これがオイル分子同士の反応を引き起こし交差連結させ、ペイントの厚みがまして、木の厚い板の割れ目がスムーズに伸びると考えることができる。さらに鉛ナクル石、酸化鉛やシャノン石と呼ばれる炭酸鉛が最後の晩餐のサンプルから得られたことから、レオナルドは同様の下塗り法を、壁画にも採用していたと思われる。鉛ナクル石のナノ結晶はさらに、光を散乱し、明るさの品質を向上させていた。

 ナクル石、なくなることはないでしょうか。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 23, p. 5.

DOI: 10.1021/jacs.3c07000

23.11.3

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2001年に

 90カ国以上が、環境に蓄積する有害な化合物の生産と使用を削減あるいは除外する条約にサインした。これらの化合物には、DDT、クロルデン、PCBも含まれ、すべてが分解するのに数十年を必要とする。さらにその後新たな多くの化合物がリストに加えられた。一方で、キラー・ホエールとして知られているシャチはこれらの化合物の影響を最も受ける動物の一つである。そこで研究者らは、北大西洋に暮らす、主に魚を餌とするシャチに残存する汚染度合いは、アザラシやイルカを捕捉するシャチよりも小さいことを明らかにした[1]。カナダの北極海は原始の地域であるにもかかわらず、ここのシャチのDDTのレベルは最も高かった。PCBでも同様である。このあまりの高さに、カナダ北極と東カナダのシャチの脂身の中にあるPCBの濃度も測定した結果、それは海洋哺乳類の生殖障害を引き起こす可能性がある濃度の二倍以上だった。PCB以外も考慮するとさらにその有害性は高くなり、かなり恐ろしい状況である。さらに数十年も禁止されている化合物が蓄積されていることは、それが信じられないほど持続性があることを示している。

 シャチのこと、承知しましたか。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 23, p. 5.

DOI: 10.1021/acs.est.3c05516

23.11.2

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バイデン政権は

 米国エネルギー省の地域クリーン水素拠点プロジェクトを7つ選定した[1]。それぞれのプロジェクトは10億ドルを受け取る。これら全てが稼働すると、低炭素水素が年間3百万トン生産され、2千5百万トンのCO2排出が削減される。それぞれの拠点は、再生可能エネルギーあるいは原子力発電による水の電気分解での水素発生、バイオマスや廃棄物を水素に変換する方法や二酸化炭素捕捉を伴った化石燃料が主導する水素生産の方法を利用する。それに対して国際環境法センターの環境擁護者は「二酸化炭素捕捉を利用した水素生産技術は効果的ではなく、大気や水中での排出を増加させる。これはバイデン政権の環境や人権保護という公約とは真逆であること」を指摘している。また化学技術に関するコンサルタントは「水素は完璧な燃料ではなく、非常に価値の高い有用な化学原料であること、確かに燃焼には適しているものの、それは非常に高い温度が必要な時や電気加熱が利用できない場合に限る。電子を流すだけでいいのになぜ水素分子全体を移動させるのか」とコメントしている。

 拠点の成果に、仰天したい。

[1] Chemical & Engineering News 2023 October 23, p. 4.

23.11.1

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