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電子タバコ用の

 液体のおよそ75%にはベンズアルデヒドが含まれている[1]。さらに蒸気によって生じる熱がベンズアルデヒドと、電子タバコ用液体の主成分であるプロピレングリコールとの反応を加速させ、ベンズアルデヒドプロピレングリコールアセタール(BPGA)を与える。この分子の影響を検証するために研究者らは、子牛の肺の表面活性剤をベンズアルデヒドとBPGAに晒した。その結果、表面活性剤の張力の増加と圧縮率の低下を観測した。このことは分子が、呼吸のサイクルを困難にしていることを示唆している。ベンズアルデヒドやBPGAは、二つの疎水性タンパク質に接近することによって表面活性剤層と干渉する。分子ダイナミクスのシミュレーションも、とりわけBPGAは、通常肺リン脂質は肺でパッキングするが、これを妨げていることを示していた。肺表面活性剤の専門家は、電子タバコの蒸気がそのシステムを脆弱にし、肺に疾患がもたらされる可能性が上がることを指摘している。

 パッキング阻害、罰金はないけど、危惧される。

[1] Chemical & Engineering News 2024 February 5, p. 6.

DOI: 10.1021/acs.est.3c07874

24.2.20

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