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男性が避妊する新たな方法が

 開発された[1]。それは精管をブロックするヒドロゲルである。ヒドロゲルは、二つの液体を20分かけて注入すると出来上がる。一旦液体が混合すると、溶液が重合してゲルを形成、それが持つ孔が小さすぎて精液は通過しない。企業のプレスリリースでは、オーストラリアで23人の男性で試験をしたところ、インプラントを行なって1ヶ月経った頃、精液の量は99-100%減少していたこと、動物での研究ではゲルはおよそ2年間継続し、必要に応じて崩壊させることはできること、ただしこの点は人ではまだ試験をしていないことが述べられた。特許は、チオールマレイミドクリック反応によって交差連結したポリエチレングリコールゲルであることを示しているが、その化学自体は明らかにされていない。コメントを求められた研究者らは、ヒドロゲルインプラントによる細胞組織での的外れな反応や炎症作用を懸念している。ゲルを用いた同様のシステムは1970年代には登場、スチレンと無水マレイン酸の共重合体が開発された[2]。130人で試された[3]が、いまだに商業的には世に出ていない。反応基質を溶媒に溶かさなくてはいけないことや、使用後に身体をもとに戻すことができるかがわからない点が、課題である。

 インプラント、インクプリントとは違う。

[1] Chemical & Engineering News 2024 January 15/22, p. 9.

[2] DOI:10.1016/0010-7824(79)90052-0

[3] DOI: 10.4103/ijmr.IJMR_635_18

24.2.7

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