CO2を
付加価値の高い物質、例えば燃料や化成品に変換しても、それらは数年後にはCO2を放出することになる。それに対して幾つかの研究グループは、CO2を固体の炭素材料に変換する方法を報告していた。ただそれらは600 °C以上の熱を要するか収率の低さが課題だった。その中今回カーボンナノファイバー(CNFs)を導く二段階法が開発された[1]。まず市販のPd触媒を用いてCO2と水を電気分解し、COとH2の混合物である合成ガスを導く。ついでこのガスを鉄–コバルト合金を含む熱化学反応容器に導入し、炭素を沈澱させて合金の表面にC NFsを成長させる。さらに金属コバルトを添加するとナノファイバーの成長が促進されて、1時間で触媒1gあたり平均2.5 gのCNFsが得られた。コンピューターモデリング、X線吸収・散乱顕微鏡法や電子顕微鏡による観察結果は、合金がCOのC–O結合の開裂を促し、金属性のコバルトがC–C結合の形成を促進していることを示していた。なお反応は工業的に適用できる比較的温和な370–450 °Cで進行する。
コバルトを、ほうばると困るど。
[1] Chemical & Engineering News 2024 January 29, p. 9.
DOI: 10.1038/s41929-023-01085-1
24.2.13
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