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中国のお正月には

 ギョウザがつくられる[1]。ギョウザの生地は水と小麦粉が原料である。水の温度を変化させると生地の特性に影響し、違ったタイプのギョウザの皮になる。沸点近いお湯は、小麦粉のタンパク質を変性させて、デンプンをゼラチン化させる。これがグルテンの形成を抑えて、よりソフトであまり弾性がない生地を導く。一方で温度の低いお湯はグルテン形成を促し、より固い生地を与え、巻き上げる前にしばらく放置する必要がある。デンプン粒は水を吸収して膨れる。粒からはアミロースがにじみ出て、温度が上昇すると破裂し、生地の粘性を向上させる。中国では赤色は、幸せ、成功、幸運と関連し、新年のお祝いでは目立っている。歴史的に中国では、硫化水銀(辰砂)で壁画や陶磁器に色をつけていたが、毒性のため今は使われていない。紅花やあかねの根から抽出された染料や合成染料で衣服を赤色に染色する。爆竹は中国の新年を祝うのに使われる。最初の天然の爆竹は、竹の中で加熱されて、中で膨らませて爆発させていた。その後KNO3(75%)、 C(15%)、S (195)を含む黒い粉が、今はKClO4 (70%)、Al(30%)の閃光粉が使われている。

 ギョウザ、ぎょうさんだ。

[1] Chemical & Engineering News 2024 January 29, p. 29.

24.2.15

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