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飽和のsp3炭素を

 医薬品候補に加えることによって、溶解性や標的に対するバインディング力を向上させ得る。ただし芳香環ではない部分をヘテロ芳香環に変換することは容易な反応ではなかった。その中今回、ジオールやブロモアルコールのような、単純で容易に入手できるラジカル前駆体を使って、縮環系を導くワンポット反応が開発された[1]。このプロセスではまず、青色光とIr光触媒を使い、前駆体から炭素ラジカルを発生させる。ついでNi触媒が、ラジカルとヘテロ芳香環が連結するのを助ける。すでに研究者らはこの方法を2021年に報告していたが、新しい系では、さらにカップリングが続く。前駆体が芳香環に繋がった後、Ir触媒は別の官能基を除去し別の炭素ラジカルを発生させる。これがヘテロ芳香環の隣の部分に連結し、非芳香環が閉環する。研究チームは、ピリジン、キノリン、ピリミジンを含む一連のヘテロ芳香環50以上を導き、嚢胞性線維症治療薬であるLumacaftorも合成している。反応は分子中の別の官能基と干渉しないため、医薬品化学者は、合成の最後の段階で複雑な分子を修飾するのにこの反応を使うことができる。

カップリングで、カップ一杯のリングができた。

[1] Chemical & Engineering News 2024 March 25, p. 8.

DOI: 10.1038/s41586-024-07181-x

24.4.10

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